ウッドデッキの床と幕板の張り方
ウッドデッキはアウトドアリビング、第二のリビングと呼ばれ、生活空間を広げて安らぎを与えてくれます。
その中でも床面はウッドデッキの「顔」となるもっとも大事な部分です。
そして、幕板は構造上は必要ない部分ですが、床の下にある基礎を隠して美しく仕上げるための化粧となります。
床板にはお好きな天然木を選ぶこともできますし、縦張りか横張かの張り方を工夫したり、形を変えてみたりとお好みでデザインすることができます。
勿論、お好みのカラーに塗装をすることもできます。
天然木を床材として選ぶ際、木材の種類によって「耐用年数が高い」「ヒビが多い」「ささくれやとげがほぼ無い」「色味の違い」などの特徴がありますのでよく調べてみてください。
価格も様々です。
DIYでのウッドデッキ製作の経験は、一生の記憶に残ります。
長い年月を共にするウッドデッキですので、納得のいく良い木材を選びましょう。
1.ウッドデッキ床材と幕板の張り方
床材はきれいに仕上げることが重要です。
板をまっすぐに張ることはもちろん、板同士の隙間(目地)の幅を一定にするなど気を配る必要があります。
<床材を張る際に必要な道具>- 皿取錐・・・飛び出してしまうビス頭をぴったりと収めるための錐です。
- ハードウッド用ビスの錐込隊長・・・ハードウッドでもネジ切れしない強いビスです。
- ステンレスコーススレッド・・・そこまで硬くない木材でしたらこのタイプのビスでもOK。
- クランプ・・・材を固定する道具
<美しく床板を張るポイント>- ビスが床材より出ているのは、怪我の元。皿取錐を使ってビスの頭までしっかり打ちこみましょう。
- 天然木は大なり小なり曲がりや反りがあります。矯正しながら施工するのは多少苦労しますが、コツさえつかめばDIYでも十分対応できます。
動画で解説 床板の貼り方
リーベのお客様である 大久保様の動画で曲がりの解決方法を教えてくれていますので、ぜひご覧ください。
この動画はウッドデッキDIYのアイデアがたくさん収録されており、とても参考になります。
おすすめ動画①
作り始めは基準になる反り曲がりが少ない材を選び、全体の収まりを考えましょう。
(動画の1分50秒あたりからになります。)
【動画】床材・根太材の曲がり・反りの矯正・張り方 >
おすすめ動画②
クランプだけで押さえ込んでも反り、曲がりは若干残ります。
(動画開始から1分45秒まで)
後半はバールとクランプの登場。DIYerのグッドアイデアです。
(動画1分45秒から最後まで)
【動画】反った面材の矯正・張り方 >
2.ウッドデッキ床材張りの順序と張り方の10のコツ- 床材を塗装する時は、組立前に塗装をしておきましょう。
- 床材を仮置きして、どのように並べるかを考えましょう(割付)。
- 床板を誤差なく平行に張るために目印を付けるときれいに並べられます。
スペーサーは、数個あると都合がいいです。約5㎜のL字アングル(金具)が簡単で安価ですのでお勧めします。
- 木裏(木の中心面)を基本にして張る。木裏にすると低い山のように凸なります。
雨などの水はけが良いのとシラタが少ないため、ウッドデッキの耐久性が高まります。
- 家側から床材(床板)を張っていく。家の壁から5㎜ほど間隔・隙間を空けましょう。
リビングから長手に並べると遠近効果が出てウッドデッキが広く見えます。
要所要所にビス(ステンレスコーススレッド)を仮留めをしていくのがいいです。
- ビス(ステンレスコーススレッド)を打つ前に、皿取錐で下穴を空けましょう。ハードウッドの場合は、必ず、下穴を開けましょう。
床材の厚みに対し適正な皿取錐の長さを選びましょう。厚み20mmなら長さ40mm、厚み30mmなら長さ60mm程度が適当です。
ビスは、ステンレスコーススレッドやハードウッド用のビス 錐込隊長をおすすめします。
- 水はけ、通気性、デッキ材の収縮の為に、床材の幅間隔・長手方向および建物や壁等戸の隙間3~5㎜程度空けます。
- 床板が曲がっているときは「バール」「クランプ」で矯正しながらステンレスコーススレッドを打ちます。
床材が反っている(山の形)床材は、中心を押しながら、ビスを打てば、直線になります。
- フェンス柱に床板が干渉する際は、切り欠き(その干渉する部分のをカット)しましょう。
- ウッドデッキ全体の端は、床板を幕板より25㎜突き出してください。きれいに見えます。
参考:
皿取錐(さらとりきり)は、下穴を空ける錐(=下穴錐)で、下穴あけとビスの皿頭がスッキリと面一(ツライチ)になるようにする皿取りが同時に出来る工具です。
「下穴処理」と「皿取処理」が一度にできるので、作業効率がグンと上がります。
端は多めにははみ出して張り、最後に一直線に端を丸ノコなどで切りそろえます。
完成!! お疲れ様でした。
3.ウッドデッキ床材のサイズ ウッドデッキに最適な厚みや幅の床材を選びましょう。
[床材の厚み]
ハードウッドの床材の厚みは、20㎜~30㎜です。
DIYの場合は、20㎜を推奨します。ウッドデッキ作りが楽になります。
[床材の幅]
幅の基本サイズは105㎜です。90㎜、120㎜、140㎜の幅を持つ床材もあります。
住宅のフローリングの幅は、ほぼ90㎜です。ウッドデッキは庭の空間が大きいので、幅が広い105㎜の床材が使われています。
さらに大きな庭の場合、120㎜、140㎜を使えば、よりゴージャスになります。
そして、ビスを留める回数も少なくなります。
ウッドデッキ材一覧はこちらから
4.ウッドデッキ 床材の向きと並べ方・デザイン
[ウッドデッキの向き]
ウッドデッキ床材を張る方向は縦か横ですが、おすすめは、部屋フローリングの向きに合わせたデザインです。
部屋からの見たときに方向がそろっていると、ウッドデッキが広く見えるからです。
[ウッドデッキ床材の並べ方]
家のフローリングを見てください。継ぎ目(継ぎ手)を交互にそろえて張っています。
その理由は、きれいに見えるからです。
ウッドデッキの床材も同様に各列、左右交互に並べることをお勧めします。
千葉県 T.S 様
奈良県 向井様
5.ウッドデッキ床材のデザイン
ウッドデッキは長方形の形だけとは限りません!
床材をうまくカットして曲線を伴うウッドデッキをDIYする方もいらっしゃいます。
丸くカーブした床で温かみのあるウッドデッキ
ウッドデッキがせり出した使いやすいデザイン
ウッドデッキの中央に“囲炉裏”を作ったDIYerもいらっしゃいました!
素敵な和傘調のパーゴラ付き
自宅のお庭で焼きマシュマロ
DIY大賞を見にいく
6.ウッドデッキの床材の活用
床材を工夫すれば、おしゃれなウッドデッキ、機能満載のウッドデッキができます。
- デッキの一部を開けて、樹木を植える
- 住宅の床下収納のように、デッキの床下収納を作り、屋外で使用するものを収納する。
- デッキの床下にタイヤなどを収納する。
ウッドデッキ下を有効活用
7.ウッドデッキ 幕板の張り方と注意事項
幕板の目的は、ウッドデッキを美しく化粧することです。
しかし、幕板でウッドデッキの周りを全て囲って閉じてしまうのはよくありません。
風も通さないので、湿気が溜まれば、樹脂デッキ、天然木材でも腐りが進行します。
どうしても囲みたい時は、ネット(網)を使用しましょう。
幕下のスペースには、タイヤを保管したり、収納ボックスを入れたりできます。
雑草・野良猫・虫の心配があれば、事前に対策しておきましょう。
ウッドデッキの下は日陰になるので、雑草が生い茂ることは稀ですが、事前に防草シートを敷いておけば安心です。
野良猫対策にはネット(網)が有効です。
雑草対策をすれば、蚊の対策にもなります。
以上の点に注意しつつ、幕板を取り付け、ご自宅のウッドデッキをより美しくしてみましょう。
たくさんのウッドデッキ・フェンスDIYの施工例がたくさん見れます。
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