日差しの強い時期にウッドデッキやベランダデッキで快適に過ごすには、
上手な日除け対策がおすすめです。
パーゴラやシェード、オーニングなどでおしゃれな暑さ対策、日除け対策に挑戦しましょう。
本格的なDIYでの作成はちょっと難しいという方にもおすすめな商品もご紹介いたします。
「パーゴラ」「オーニング」とは?
パーゴラ(pergola)とは、イタリア語で「ぶどう棚」のことです。
そこから転じて、住宅の軒先やウッドデッキ・庭に設置する丈の高い棚やその空間を意味するようになりました。
和風建築で言えば、藤棚といえばピンとくる方が多いのではないでしょうか。
つる性の植物を這わせたり、布などで覆いをつけて日除けする目的で設置されます。
見た目の美しさや機能性から、DIYで挑戦したいという方が多くいらっしゃいます。
オーニング(awning)は「日除け」「雨覆い」です。
日本では建物の外側に設置して日差しの調節や雨よけに使用する可動式テントをオーニングと呼びます。
こちらもおしゃれ感が高く、畳むことが出来るのでレストランや喫茶店などでよく見かけます。
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パーゴラを設置する
a. ウッドデッキ + パーゴラ 一体型
ウッドデッキをこれから作成する場合は、ちょっと欲張ってパーゴラもつけてみませんか?
材や塗装を揃えられるので、別の時期・別の材料で作成するよりも統一感が出ます。
また、すでにあるウッドデッキを後から一体型に改造するよりも工数は省けます。
基本的には、ウッドデッキの柱を長めに取って(床面からの高さ2000mm目安)桁を渡し、垂木(横木)を固定します。
軒側からも支柱で固定すると耐久性が更に上がります。
柱は後から交換することが出来ないので、頑丈なハードウッドが絶対おすすめです。
ウッドデッキ単体で作るよりも複雑になりますので、図面の段階からよく練りましょう。
» パーゴラ + デッキ参考図(アマゾンウリン)[PDF]
パーゴラの作り方
b. 既にあるウッドデッキに増築する
DIYでウッドデッキを作成したら、想定していた以上に日差しが強かったり、
奥様やお子様のご要望で屋根が欲しくなったり、あるいは更に手をかけたくなって … という方は多くおられるようです。
一度完成したウッドデッキへのパーゴラの設置は、最初から一体型を作るよりも多少手間がかかります。
柱をウッドデッキと兼用するのであれば一度解体し、新たにパーゴラの高さにあわせた柱に替える必要があります。
柱が細い場合は、パーゴラの自重や強風などに対する強度を見直してください。
90角のハードウッド材であればまず大丈夫ですが、高さやデザインによっては補強する必要があるかもしれません。
推奨ではありませんが、ウッドデッキの上に別の柱を立ててパーゴラを立てる場合は、加重に耐えられるか注意する必要があります。
根太からずれた床面への設置は避けてください。
特にハードウッドは重いので、基礎の上に立てても歪みが出る可能性があります。
やはりウッドデッキの柱と兼用する方が安全でしょう。
ウエスタンレッドシダーなどソフトウッドでパーゴラを作るという方法もありますが、耐久性にかけてはハードウッドには格段に劣ります。
パーゴラ製作でのポイントと注意点
おすすめのデッキ材
構造が簡易なので、柱の強度と耐久性が大切です。 イタウバ・ひのきサイプレス・ウリン・アマゾンウリンなどのハードウッドをおすすめします。
基本的にはウッドデッキやフェンスにおすすめの材と変わりません。
直接触れる箇所ではない上部の桁や垂木は、耐久性のみ重視すれば良いでしょう。
雨風や強い日差しを浴びるので、耐久性に劣るソフトウッドではしっかりと塗装しても長持ちしません。
特にデッキと一体型の場合、柱の取替えは非常に困難なので注意してお選びください。
パーゴラの塗装
日差しが非常に強い場所に設置するので、ハードウッドでも無塗装は推奨いたしかねます。
構造上、通気性の問題はないと思われますので、紫外線対策用の塗料でしっかりと塗装しましょう。
ハードウッドであればジャラオイルがおすすめです。
ウッドステインプロなどその他の塗料で塗装したい場合は、なるべく濃い色で3回塗りをおすすめします。(かなり濃い色になります)
その他、シッケンズ セトール HLSe(3回塗り)+ セトール TGL(1回塗り)など、
塗料を組み合わせて耐候性を高めることも可能です。
クリアタイプの塗料には紫外線対策効果はありませんので、劣化が早くなる恐れがあります。
また、基本的に濃い色の塗料の方が淡い色よりも対紫外線効果が高くなります。
柱の立て方
パーゴラの柱は垂直に立てるのが重要です。
傾いたり歪みが生じると束に負担がかかり、耐久性が落ちてしまいます。
作成の際にはクランプで固定すると作業しやすくなります。
多少不安定でも柱の上に桁・垂木を固定すると安定しますが、
控え柱や筋交い(斜め材)で補強すると強度が上がり、またデザイン的にも複雑で面白い作品になります。
ちょっとおしゃれに
桁や垂木の先の部分を好みのデザインにカットすると、ぐんとおしゃれ感が上がります。
作業にはスライド丸ノコが便利です。
特に硬いハードウッドの場合は、手のこやジグソーなどでは作業しづらいかもしれません。
パーゴラの上には?
意外と苦労するのがパーゴラの上の日除け部分です。
ポリカーボネイトで透明な屋根を取り付ける方が多いようです。
割れに強く燃えにくいので安全ですが、少々コスト高になります。
雨よけ目的でなければ、つる性の植物を這わせてグリーンカーテンを育てると見た目も涼しげでおしゃれです。
すだれ、よしずを利用する方法もあります。
耐久性は高くありませんが、いかにも涼しく通気性が良い素材です。
布製の覆いにするのであれば、フックやカーテンレールを設置して取り外ししやすいようにするのがおすすめです。
特に白っぽい色の布はカビが生えると目立つ恐れがあるので、定期的にお手入れしましょう。
タカショー スクエア(大)
タカショー スクエア(小)
DIYパーゴラ施工例はこちら » プロの施工例を参考にするならこちら »
もっと簡単に日除けを作る
パーゴラの設置はそれなりに難易度や手間の問題がありますが、もっと簡単に取りつけたい時には、
写真上のように柱を立ててシェードを取り付けるだけでも遮蔽(しゃへい)効果があります。
柱の立て方にもよりますが、上部の桁や垂木がない分、基本的にパーゴラよりも強度は劣ります。
日差しの強い季節だけ設置して、それ以外の季節は撤去しておくのがおすすめです。
住宅側はシェード取り付け用フックなどを利用しましょう。
常に負荷がかかる部分ですので、定期的に点検してください。
目隠しフェンスで日差しを遮る
背が高めのフェンスで日差しを遮れば、プライベート性も確保できるので一石二鳥。
ルーバーフェンスや横張り・縦張りフェンスはラティスフェンスよりもよく日差しを遮ってくれます。
設置の際は通気性の確認をお忘れなく。
フェンス面と平行に風の通り道が出来るようにしましょう。
両面張りよりも、板と板との間が広めの片面横張り・縦張りフェンスの方が通気性がよくなります。
デザインや設置場所にもよりますが、2cm程度の間隔を目安として下さい。
背の高いフェンスは隣接した住宅にも影響しますので、お隣への配慮もお忘れなく。
» フェンス総合ページ
» 横張りボーダーフェンスの作り方
グリーンカーテンを育てる
グリーンカーテンは緑のカーテンともいいます。
ヘチマや夕顔など、つる性の植物を育ててカーテンのように室内への日差しを遮るものです。
ガラス窓を開けていることが多い夏場は目隠しにもなります。
植物は根から吸い上げた水分を放出して熱を下げる(蒸散作用)ので、無機質のシェードや簾(すだれ)と異なり
放射熱が格段に少なく、グリーンカーテンを通して室内に入ってくる風は涼感をもたらします。
グリーンカーテンは前述のようにパーゴラを利用して育てれば見た目もオシャレです。
プランターは大きめのものを使用し、野菜用の培養土を使うのがおすすめです。
特に暑い時期は水やりを欠かさないようにしましょう。
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簡単設置で日除け対策